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中小企業だからこそ必要な制度 介護支援制度導入で持続的な経営を[経営エクスプレスNEWS vol.13]

    本日のテーマ 

     中小企業だからこそ必要な制度

      介護支援制度導入で持続的な経営を

     

    1》人生の転機

    誰にでも、人生のどこかで重要な転機が訪れます。その代表的なものが出産・育児です。企業はこれらに対して、比較的手厚い支援制度を整備しています。
    労働政策審議会の「仕事と育児・介護の両立支援制度等の見直しに関する参考資料集」によれば、育児のための両立支援制度がある企業の割合は、77.5%に上ります。一方で、介護も同様に人生の転機なのですが、育児ほど支援が整っているとはいえないようです。

    2》介護支援制度導入の遅れ

    図は、経済産業省ヘルスケア産業課が公表している「経済産業省における介護分野の取組について(2024年3月)」からの抜粋です。仕事と介護の両立支援状況の上位項目を提示します。この調査によると、柔軟な勤務制度を導入している企業は29.6%、特に何もしていない企業は27.5%です。
    育児支援との格差は依然として大きく、特に中小企業ではコスト負担や制度運用の煩雑さなどを理由に、導入が進みにくい状況にあります。

     

    グラフ

     

    3》長期目線で考える

    確かに制度設計や運用には一定の時間と労力を要します。しかし、介護離職によって失われることが多いのは、経験・信頼・業務知識をもつ中核人材です。
    採用や育成、引き継ぎなどにかかるコストを考えれば、介護支援制度の整備はむしろ「損失回避に必要な投資」と捉えられます。そして、この制度が整えば、対象者だけでなく職場全体の安心感にもつながります。

     

    4》中小企業だからこそ必要

    介護支援制度は、企業の持続性を左右する重要な経営課題です。特に中小企業にとって、一人ひとりの存在は極めて大きく、離職は会社の将来に大きな影響を与えます。だからこそ、中小企業は従業員との距離の近さや意思決定の速さを活かし、柔軟に対応していきたいものです。
    制度整備は、離職防止だけでなく職場への信頼醸成や採用力の向上にも寄与します。高齢化が進む現代において、介護はもはや日常の延長線上にある現実です。
    完璧な制度をいきなり整える必要はありません。まずはできる範囲から、従業員の声に耳を傾け、小さくても実行可能な支援策を一つずつ形にしていくこと。その積み重ねこそが、重要なのです。