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長時間労働は誰も得しない 健康を守りながら、成果を出す [経営エクスプレスNEWS vol.10]

    保険代理店が地域経営者の方々へ「経営のヒントになれば!」という思いから、“経営エクスプレスNEWS”という形で定期的に投稿してまいります。

    情報提供を通じて、企業成長のご支援ができれば幸いです。

     

     

    本日のテーマ 

     長時間労働は誰も得しない

    「健康を守りながら、成果を出す」

     

    1》長時間労働の現状

    社会的に認知され、経済的にも報われる中毒が一つだけあるといわれることがあります。それが、仕事中毒(ワーカホリック)です。最近では「長時間労働は減ってきた」「自社はそこまで厳しくない」と感じている方も多いかもしれません。まして過労死など、もはや過去の話だと。
    しかし、実態は違います。目立たなくなっているだけで、「長時間労働」も「働きすぎによる心身の不調」も確かに存在しています。
     
    2》不安、悩み、ストレスの原因図は、令和4年労働安全衛生調査(実態調査)結果の概要(個人調査)からの抜粋です。「就業形態別にみた強い不安、悩み、ストレスの内容別労働者割合(主なもの3つ以内)」で、正社員の回答上位5項目を提示しています。

    トップは、「仕事の量」です。そして、仕事量に対処する最も手軽な方法は「働く時間を増やすこと」、つまり長時間労働です。

     

    グラフ

     

    3》長時間労働が生まれる背景

    長時間労働の背景には、「やらされている」ではなく、当人の「やりたい」という気持ちがあることも少なくありません。しかし、意欲的に見えるこの姿勢も、間違った方向に捉えられてしまうと危険です。
    「◯◯さんはいつも頑張ってやってくれるから、とりあえずあの人に頼んでおけば安心だ」と、周囲が頼りすぎてしまう。その結果、無理が重なって本人が体調を崩し、ようやく問題が表面化する。そんなケースはよくあります。

     

     

    4》成果は健康ありき

    もう一つ、今もなお長時間労働が残っている背景には「経営者自身の成功体験」もあります。過去に長時間働き、会社を成長させてきた経験があると、「長く働くこと=勤勉」「残業をいとわない=評価に値する」といった企業文化を無意識のうちに形づくってしまうケースもあるのです。
    しかし、今求められているのは「成果を出しながら従業員の健康を守る働き方」です。その実現には、経営者自身がこれまでの意識を変え、現状を見直すことが不可欠です。

     

    社内の無駄をすべて洗い出し、「どの業務に、どれだけの人員を、どう配置すべきか」を丁寧に設計するなど、長時間労働を減らす工夫はいろいろあります。社員の健康があるからこそ、会社は成果を出せる。この順番を間違えないようにしましょう。